後付け盗難防止装置 ドライブレコーダーでのバッテリー上がりに注意
多くなってきた後付け装置によるバッテリー上がり救援要請
全国からのバッテリー上がり救援要請の中で、盗難防止装置やドライブレコーダーを後付けした後にバッテリー上がりが発生したとのお話を頂くことがあります。
週末だけの運転や、週に数回近所へ買い物へ行くときだけの短距離の繰返し走行をするなどバッテリーの充電時間が不十分な方に多い傾向があります。
考えられる理由は、バッテリー充電不足の中で後付け装置による電力消費(※)がバッテリー上がりの要因になった可能性があるということです。
車はエンジンを切った状態でも、ECUやカーオーディオ、カーナビ、ETC、レーダー探知機などが電力を消費しています。
これに後付けの盗難防止装置やドライブレコーダーの電力消費が加わり、さらに電力消費が増えたことでバッテリー過放電状態になったと考えられます。
(※)この電流を暗電流と呼んでいます。
後付け盗難防止装置の暗電流
盗難防止装置の電源のとり方に様々なタイプがあります。
ひとつは、走行中にシガーソケットから装置本体の内蔵バッテリーを充電しておき、監視状態のときには装置内蔵バッテリーを使用するタイプです。
この時充電時の消費電力は最大270mAとなるので、うっかりACC状態で車を長時間離れてしまうとバッテリーがかなり消費されます。
もうひとつは、装置本体に内蔵バッテリーを持たず、OBDコネクタから電源を取るタイプです。
消費電力は、監視中で7.5mAですが、警報中(サイレンやランプの点滅)は、最大75mAを消費しさらにハザードに連動するタイプはハザード点滅による電力を消費(4A程度)します。
気づかないうちに、何度も警報が作動するとかなりの電力を消費してしまいます。
上記は、特別な場合での電力消費ですが、一般的な暗電流20mA~50mAに後付けの盗難防止装置の暗電流20mA~30mA(バッテリーメーカー調べ)を加えると最大で80mAの電力が消費されます。
例えば、容量がAh単位のバッテリーにおいて通常の盗難防止装置の暗電流30mAの増加は大きな影響はありませんが、うっかりミスや警報発生頻度によってはバッテリーをかなり消費しバッテリー上がりにつながる可能性があります。
ドライブレコーダーの暗電流
ドライブレコーダーの場合、動作の設定モードにより消費電力が異なるということです。
常時録画モードで240~310mA,駐車監視録画モードで160~220mAの作動電流,電源OFFの状態で~10mA 程度の暗電流と駐車中での消費電力は、駐車監視録画モードと電源OFFの状態では大きな差があります。
例えば80Ahの容量を持つバッテリーが搭載されていたとすると、駐車監視録画モードでドライブレコーダーが常に作動していたとするとこの電力消費だけでも(80Ah÷0.22A)÷60分=6時間でバッテリーが上がってしまうことになります。
バッテリー上がりを防ぐ上でもドライブレコーダー装着の際は、動作モードの設定は適切に行っておきましょう。