冬場の雪道に備える出発前の点検と必要な装備品 雪道走行時に注意すること

01/02/2023

スキー場や雪深い山奥の温泉地へ安心して旅行するために

降雪の無い地方にお住いの方が、家族旅行などで冬場に降雪地帯にある温泉地やスキー場へ出かけたりする際、車で行く計画を立てる場合がありますね。

初めての雪国への家族旅行

この旅行やレジャーを楽しい思い出とするためには、ドライバーとして安全に現地まで行くことができるような心がけが必要です。

でも雪道を走行した経験が少ない方にとっては、慣れない雪道走行でどんな問題があるの?どんな準備をして出かければよいの?予想がつきませんね。

ここでは、雪道走行に不慣れな方が、雪道の運転や車の出発前点検整備などのほかに、雪道を安全に走るために事前に入手しておくべき情報を紹介していきます。

寒冷地や雪国への出発前の点検は慎重に

雪国へと車を走らせる前に、事前にしておくべき車の点検内容を確認しておきましょう。

点検は、エンジンルーム内を中心に行っていきます。まずはエンジン関連からです。

バッテリー状態のチェック

バッテリーは、寒さによって電解液と電極間の化学反応が不活性化し放電機能が低下します。

そのため、寒冷地では、バッテリー上がりが発生しやすくなります。旅行前には、バッテリーの事前点検は必ず行いましょう。

まずはバッテリー液面をチェックできるタイプではチェックを行い、LOWER LEVEL以下であれば、該当のバッテリーセルにバッテリー液を補充します。

テスターや比重計があれば、バッテリー端子電圧が規定値(12V)以上あることや電解液の比重1.28(液温20℃)のチェックまで行うと安心です。

自動車バッテリー専用テスターを使用すればより簡単にバッテリーチェックができます。最近では12Vバッテリー専用の製品が数千程度で入手できます。

MFバッテリーインジケーター表示例

メンテナンスフリーMFバッテリーの状態は、インジケーターの色で判断し、要交換表示の場合は、交換が必要です。

インジケーター表示は、製品により異なりますので取扱説明書を確認して対応してください。

バッテリー上がりに備えて

以前、山間部の温泉地を営業で回る方の中に、バッテリー上がりに備えて冬になると予備バッテリーを車に積み込む営業マンの方がいらっしゃいました。

最近では、スマホも充電可能なカーバッテリージャンプスターターも数千円程度で入手できるようになっています。

事前に、用意しておくと安心ですね。

エンジンオイルのチェック

エンジンオイル

エンジンオイルも、寒さによって粘度が増し固まりやすくなります。

そのため、エンジンスタート時のクランクシャフトの抵抗が大きくなりバッテリー上がりになりやすくなります。

エンジンオイルの点検は、付属のオイルレベルゲージを使って行います。

オイルレベルゲージを一旦抜いて先端部をふき取った後に、もう一度刺してから抜きオイル量と色を確認します。

オイルゲージでエンジンオイルのチェック

オイルの跡がオイルレベルゲージのメモリの下限以下なら補充が必要です。

また、オイルの色が真っ黒な場合は、エンジンオイルの交換をお勧めします。

その他の点検項目

視界が悪くなりがちな雪道では、ワイパーとウィンドウォッシャーの使用頻度も上がります。

ウィンドウォッシャー液は、寒冷地用のものに換えておくと心強いですね。

ワイパーブレードの点検

ワイパーも、ワイパーゴムとブレードを確認しましょう。

雪が張り付きにくい撥水効果持つ冬用ワイパーもありますので、交換が必要な場合は検討をお勧めです。

寒冷地の旅館で一泊するとき、屋外駐車の場合は夜間や早朝の気温の低下によるラジエーター冷却液(LLC)の凍結にも注意が必要です。

ラジエターキャップ

夏場の水道水の継ぎ足しなどで濃度が薄くなっていると、液の凍結によってラジエーターが破損してしまう恐れもあります。

冷却液の量と濃度を確認し、濃度が薄い場合は冷却液の交換が必要です。

最後に、タイヤの点検は欠かせません。

雪道を走る際には、スタッドレスタイヤの装着は必須です。

ただしスタッドレスタイヤでも、溝がすり減っていると圧雪や凍結状態の道路ではスリップしてしまいます。スリップサインや新品の50%以下を目安に、交換を心がけましょう。

また、路面が凍結した道路ではチェーンの装着も考えましょう。

タイヤチェーンの種類と
付け方の詳細はこちらです

雪道走行時の注意

慣れない雪道を走行する場合の注意事項の確認です。

まずは、雪道で避けたい運転についてです。

スリップ注意

雪道では「急発進・急加速」「急ブレーキ」「急ハンドル」は、スリップの原因になるので厳禁です。

アクセルとハンドルの操作は、慌てずに余裕を持って行い車間距離を充分にとります。

また、天候や交通状況には常に気を配っておく必要があります。

目に見える降雪・積雪だけでなく、急な温度変化による凍結や、通行量が多いことによって道がタイヤで踏み固められてスリップしやすい状況になっているなど、さまざまな状況に備えなければなりません。

山間部の橋の路面凍結に注意が必要

特に、山間部の橋脚の高い橋では、路面が凍結しているものと考えて走行したほうが安全です。

また、田んぼの真ん中を通る寒風が吹きさらす道路の路面も凍結している場合も多くあります。

このような場所は、走行中に周囲の視界が真っ白(ホワイトアウト)になりやすい場所でもありますので注意が必要です。

薄暮時のヘッドライトの早期点灯をお勧め

最後に、ライトの点灯についてです。雪道では日頃より早いタイミングでの点灯を心がけ、降雪時には基本的にライトを点灯するようにしましょう。

視界が悪くなりがちな降雪時では、ライトの点灯は自身の視界確保だけでなく、相手に自分の存在を知らせる効果もあります。

ヘッドライト(前照灯)の早期点灯に関しては、薄暮時における交通事故の低減を目的として道路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)等についての改正が行われています。

1.保安基準等の改正項目
(1) 車両接近通報装置に関する基準の導入
(2) 昼間走行灯に関する基準の導入(国際基準)
(3) すれ違い用前照灯の自動点灯に関する基準の導入
(4) 二輪自動車等に備える連鎖式点灯を行う方向指示器等に関する基準の導入
(5) 直前直左確認鏡の取付方法に関する基準の明確化
(6) 外装基準の改正及び適用猶予の解除
出典:国土交通省ホームページ (http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000220.html)

JAF( 一般社団法人 日本自動車連盟 )でも、ヘッドライトの早期点灯を啓発するための特設サイトを開設しています。

JAF Safety Light ヘッドライトの使い方 
交通安全情報サイト

雪道でスタックした場合

万全の準備をして、注意を払っても、トラブルが起きてしまうことはあります。

しかし、事前に想定をしておけば、いざという場面で慌てずに対処することができます。

雪道スタック対応

雪道でよく起きるトラブルが、スタックと呼ばれるものです。

スタックとは、雪にタイヤがはまってしまって動けなくなった状態をいいます。

まずは、動けなくなったと思ったら、アクセル操作での脱出を無理にしないようにしましょう。

アクセルをふかしてタイヤが空転してしまうと、状況はますます悪化していきます。

ひとまず、周囲の安全を確認した上で車から降り、どのような状況かを確認します。

なお、車から降りる際に冬靴を履いていない場合は、転倒の危険性がありますので注意が必要です。

安全に注意しながら、同乗者や、止まってくれた走行中の車の搭乗者の力を借りることも考えましょう。

タイヤ周りの雪をスコップで取り除くことで脱出できる場合がありますので、降雪地帯へ行く場合は、スコップの携帯は必須です。

しかし、車が通りかからない場合や、自力での脱出が難しいと判断した場合には、無理をせず、ロードサービスを呼んでプロに任せるのがお勧めです。

雪道はとにかく慎重な運転が必要です

雪道に備えるための点検や装備は、普段あまり雪と関わりのない人にとって特殊な経験です。

雪道の運転についても同じことがいえるでしょう。

いくら準備をしても、何が起こるのか分からないのが雪道です。

雪国での楽しいレジャーは、事前の点検や現地までのドライブから始まっています。

万全の対策と安全運転が、楽しいレジャーの思い出の1ページを作り出してくれることでしょう。

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Posted by Mixhost-operatorA