車が動かない備えに!自動車保険のレッカーサービスガイド

07/29/2026

事故や故障で車が自走できなくなった場合は、まず安全を確保し、加入中の自動車保険のロードサービス窓口へ連絡します。レッカーの無料範囲は、単純な距離だけでなく、保険会社が指定・承認した修理工場へ搬送するか、利用者が搬送先を指定するかによって大きく変わります。

指定・承認工場までのレッカー搬送を距離無制限とする保険会社がある一方、利用者が希望する修理工場への搬送は50~150km、または15万円などの限度額が設けられることがあります。自分でレッカー業者を手配すると無料サービスの対象外になる場合もあるため、緊急時は手配前の連絡が重要です。

この記事の比較条件

2026年7月29日に各社の公式サイト・商品案内で確認した概要です。実際の補償・サービスは、商品名、保険始期日、契約内容、特約、車種、事故・故障の状況、事前連絡の有無などで異なります。利用前に保険証券、契約者ページ、約款または各社の受付窓口で最新条件をご確認ください。

Contents

自動車保険のレッカーサービスで最初に確認するポイント

レッカーサービスを比較するときは、「無料で何km運べるか」だけで判断せず、次の項目を確認する必要があります。

  • 保険会社の指定・承認工場までの範囲
    距離無制限となる会社でも、最寄りの指定工場や事前承認された工場への搬送に限られることがあります。
  • 利用者が指定した工場までの範囲
    50km、100km、150kmなどの距離制、または15万円などの金額制が設けられる場合があります。
  • レッカー費用と応急作業費用の関係
    レッカー搬送と現場での応急作業が、同じ補償限度額に含まれる商品があります。
  • 事前連絡の要否
    保険会社の窓口を通さず自分で業者を呼ぶと、無料サービスや補償を受けられない場合があります。
  • 搬送後の費用
    宿泊、帰宅・移動、レンタカー、修理後の車両搬送・引取費用は、会社や契約内容により範囲と限度額が異なります。

保険会社別のレッカーサービス比較

主な自動車保険のレッカー搬送範囲を比較しました。「無制限」は、どの搬送先でも自由に距離無制限になるという意味ではありません。各行の条件もあわせてご確認ください。

保険会社・商品指定・承認工場など利用者が搬送先を指定する場合など主な関連サポート
アクサダイレクトロードサービスセンター指定の最寄り修理工場まで距離無制限四輪車は150kmまで無料。二輪・原付は100kmまで無料宿泊・帰宅費用、修理後の車両搬送・引取費用など
ソニー損保指定する最寄りの提携修理工場まで距離無制限100kmまで無料宿泊・帰宅・レンタカー・修理後搬送など
三井住友海上
GK クルマの保険
「おクルマQQ隊」へ事前連絡し、最短経路・方法で搬送する場合は距離無制限自分で手配した場合は原則15万円限度。車両保険をセットしている場合は条件により限度額が上がることがある移動・宿泊・修理後引取など
損保ジャパン
THE クルマの保険
事前連絡のうえ、専用デスクが承認した修理工場などへ搬送する場合は限度額無制限レッカーけん引と応急処置を合算して1事故15万円限度宿泊・移動・修理後の引取費用など
あいおいニッセイ同和損保
はじめてのクルマの保険
事前連絡し「レッカー現場急行サポート」を利用する場合は限度額無制限自分で業者を手配した場合は1事故等につき15万円限度。車両保険をセットしている場合は条件により限度額が上がることがある1名につき移動2万円、宿泊1万5,000円など
東京海上日動
トータルアシスト自動車保険
搬送先を東京海上日動が事前承認した場合は限度額無制限車両搬送と緊急時応急対応を合計して1事故等につき15万円限度代替交通費5万円限度。うちタクシー費用は3万円限度
チューリッヒ
スーパー自動車保険
事故時にチューリッヒの指定修理工場へ搬送する場合は距離無制限100kmまで無料宿泊・帰宅・レンタカー・修理後搬送など
SBI損保ロードサービスデスク指定の最寄り修理工場まで距離無制限通常50kmまで無料。「プレミアム」は150kmまで無料帰宅・宿泊・修理後搬送・引取など
共栄火災
KAPくるまる
現行の商品パンフレットでは、事故・故障によるレッカーけん引・搬送費用の保険金額は無制限。利用条件は契約内容と事前手配時に確認代車・移動・宿泊など。補償の有無や限度額は契約内容による

比較表の読み方

「距離無制限」でも、搬送先、経路、事前承認などの条件があります。また、有料道路料金、フェリー料金、保管料、待機料、特殊作業、部品代などは対象外または自己負担となる場合があります。

各保険会社のレッカーサービス内容

アクサダイレクト

事故または故障で自力走行不能となった場合、ロードサービスセンターが指定する最寄りの修理工場までは、距離の制限なく無料でレッカーけん引・積載搬送を受けられます。

利用者が搬送先を指定する場合は、四輪車が150kmまで、二輪車・原付が100kmまで無料です。指定された最寄りの工場が休業中の場合は、サービス実施業者が原則48時間を限度に一時保管し、翌日以降に搬送します。

公式情報:アクサダイレクト「レッカーサービスの詳細」

ソニー損保

ソニー損保が指定する最寄りの提携修理工場までは距離無制限、利用者が指定する修理工場までは100kmを限度に無料でレッカーけん引します。

宿泊費用、帰宅費用、レンタカー費用、修理後の車両搬送などのサポートもあります。自分で業者を手配した場合はロードサービスの対象外と案内されているため、必ず受付窓口へ事前に連絡します。

公式情報:ソニー損保「レッカーサポート」

三井住友海上「GK クルマの保険」

事前に専用窓口へ連絡して「おクルマQQ隊」を利用し、搬送先の修理工場などへ最短経路・方法でレッカーけん引する場合は、費用が無制限で補償されます。

自分でレッカー業者を手配した場合は原則15万円限度です。車両保険をセットしている契約では、「車両保険金額の10%」と「15万円」のいずれか高い額が限度となります。移動・宿泊・修理後引取などのサポートもありますが、適用条件の確認が必要です。

公式情報:三井住友海上「ロードサービスご利用時の注意事項」

損保ジャパン「THE クルマの保険」

レッカーけん引費用は、応急処置費用と合算して1事故につき15万円が限度です。ただし、事前にロードアシスタンス専用デスクへ連絡し、専用デスクが承認した修理工場などへ搬送する場合は、この限度額が適用されません。

宿泊費用は1被保険者につき2万円、移動費用は1被保険者につき2万円、修理後の引取費用は1事故につき15万円を限度に補償されます。

公式情報:損保ジャパン「THE クルマの保険のロードアシスタンス」

あいおいニッセイ同和損保「はじめてのクルマの保険」

事前にあんしんサポートセンターへ連絡し、「レッカー現場急行サポート」を利用する場合、レッカーけん引・搬送や落輪時の引き戻しに必要な費用は限度額無制限です。

利用者が自分で業者を手配した場合は、1回の事故等につき15万円が限度です。車両保険をセットしている場合は、「車両保険金額の10%」と「15万円」のいずれか高い額が限度となります。移動費用は1名につき2万円、宿泊費用は1名につき1万5,000円が限度です。

公式情報:あいおいニッセイ同和損保「クルマのトラブルサポート」

東京海上日動「トータルアシスト自動車保険」

車両搬送費用と緊急時応急対応費用は、合計で1回の事故等につき15万円が限度です。ただし、搬送先の修理工場などを東京海上日動が事前に承認した場合は、レッカー搬送費用に限度額が適用されません。

レッカー搬送後の代替交通費用は5万円が限度で、そのうちタクシー費用は3万円が限度です。サービスを利用する際は、独自に業者を手配する前に東京海上日動へ連絡する必要があります。

公式情報:東京海上日動「ロードアシスト」

チューリッヒ「スーパー自動車保険」

事故や故障で車が自力走行不能となった場合、利用者が指定する修理工場までは100kmを限度に無料でレッカー搬送します。事故時にチューリッヒの指定修理工場へ搬送する場合は、距離の制限がありません。

当日1泊分の宿泊費用、帰宅費用、24時間までのレンタカー基本料金、修理後の車両搬送・引取費用などのサポートがあります。

公式情報:チューリッヒ「スーパー自動車保険のロードサービス」

SBI損保

SBI損保安心ロードサービスデスクが指定する最寄りの修理工場までは、距離の制限なく無料でレッカー移動します。利用者が修理工場を指定する場合は通常50kmまで、「プレミアム」サービスの対象者は150kmまで無料です。

事故・故障時は、レッカー業者を自分で手配する前にSBI損保安心ホットラインへ連絡する必要があります。事前連絡がない場合、無料サービスを受けられません。

公式情報:SBI損保「レッカーサービス」

共栄火災「KAPくるまる」

現行の商品パンフレットでは、事故や故障によって自力走行不能となった車のレッカーけん引・搬送費用について、保険金額は無制限と案内されています。

元原稿にあった「15万円限度」は、現在の商品案内と一致しません。契約時期や契約内容により条件が異なる可能性があるため、実際の利用時は「くるまるNAVI」または専用窓口で確認してください。

公式情報:共栄火災「KAPくるまる」商品パンフレット

高速道路で事故・故障が起きたときの対応手順

高速道路上では、レッカー業者への連絡より先に、後続車との二次事故を防ぐ行動が必要です。

  1. ハザードランプを点灯し、可能であれば路肩や非常駐車帯へ寄せます。
  2. 発炎筒や停止表示器材で後続車へ合図します。設置のために車外へ出ること自体が危険な場合は、無理をしないでください。
  3. 運転者と同乗者は、車両より後方のガードレール外など安全な場所へ避難します。高速道路上で車内に待機するのは危険です。
  4. 事故や負傷者がいる場合は110番・119番へ通報します。故障や道路の異状は非常電話または道路緊急ダイヤル「#9910」へ連絡します。
  5. 安全を確保してから、保険会社のロードサービス窓口へ連絡します。

高速道路で自分でレッカー業者を手配する前に確認してください。

多くの自動車保険では、保険会社の窓口を通した手配が無料サービスの条件です。緊急避難などやむを得ない事情がある場合を除き、先に保険会社へ連絡し、対象範囲と搬送先を確認します。

JAFのロードサービスと自動車保険の違い

自動車保険のロードサービスは、原則として契約車両が対象です。一方、JAFの個人会員・家族会員向けロードサービスは「車」ではなく「人」に付くため、会員本人が運転または同乗していれば、マイカー以外のレンタカー、社用車、バイクなどでも利用できます。

比較項目自動車保険のロードサービスJAF
サービスの対象原則として保険契約の対象車両個人・家族会員は会員本人。マイカー以外でも利用可能
レッカー搬送指定工場なら無制限、利用者指定なら距離・金額制限など会社により異なる会員は20kmまで無料。超過分は1kmにつき830円
利用回数サービス内容によって回数制限がある会員は原則として年間利用回数の制限なし
スタックや自然災害対象外となる商品・条件がある雪道・ぬかるみでのスタックや自然災害時の救援にも対応
費用自動車保険に付帯。対象外・上限超過分は自己負担個人会員は入会金2,000円、年会費4,000円。無料範囲を超える作業や部品代などは別途

JAFのレッカー料金

JAF会員の故障車けん引は20kmまで無料で、20kmを超えた分は1kmにつき830円です。非会員料金は、作業内容、場所、時間帯などで異なります。

公式サイトに掲載されている「昼間・一般道での故障車けん引」の例は、非会員が27,700円からで、別途1kmにつき830円のけん引料がかかります。元原稿の「基本料金15,700円」は現在の料金例と一致しません。

JAFと自動車保険は併用できます。

提携する保険会社の契約者がJAF会員である場合、部品代や作業範囲などの優遇を受けられることがあります。ただし、同じ費用を二重に受け取れるという意味ではありません。JAF会員であることを保険会社の受付時に伝えてください。

公式情報:JAF「ロードサービス内容」
会員費用:JAF「個人会員の入会メリット・費用」

レッカーを依頼するときに伝える情報

ロードサービス窓口へ連絡する前に、分かる範囲で次の情報を確認しておくと受付が進みやすくなります。

  • 契約者名、証券番号、登録番号(ナンバー)
  • 現在地、進行方向、近くの施設、交差点、キロポスト
  • 事故・故障・脱輪・電欠などの状況
  • 車種、車両の大きさ、駆動方式、損傷箇所
  • タイヤが回るか、ハンドル操作やニュートラルへの切替が可能か
  • 希望する修理工場と、おおよその搬送距離
  • 同乗者数、負傷者の有無、帰宅・宿泊支援の必要性

自動車保険・JAFでレッカー対応できない主なケース

次のような場合は、無料サービスや保険金支払いの対象外となったり、追加費用が発生したりする可能性があります。

  • 保険会社へ連絡せず、利用者が独自にレッカー業者を手配した
  • 車検切れであることだけを理由に搬送を依頼した
  • 無免許運転、酒気帯び運転、違法改造など法令違反がある
  • 雪道、泥道、砂浜などでタイヤが空転する単純なスタック
  • 競技・曲技や、それらを目的とする場所で車を使用した
  • 大規模事故、転落、クレーン作業など通常装備では対応できない
  • 有料道路料金、フェリー料金、長時間の保管・待機、部品代などが発生した

対象外となる条件は会社ごとに異なります。無料範囲を超える可能性がある場合は、作業開始前に「保険から支払われる範囲」と「自己負担となる見積額」を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 保険会社指定の修理工場なら、必ずレッカー距離は無制限ですか?

すべての保険会社・商品で無制限になるわけではありません。また、無制限と案内されている場合でも、最寄りの指定工場、事前承認された搬送先、合理的な最短経路などの条件があります。

Q2. ディーラーなど希望する修理工場へ運べますか?

搬送できる場合があります。ただし、利用者指定の搬送先には50~150kmの距離制限や、15万円などの金額制限が設けられることがあります。受付時に工場名・住所を伝えて、無料範囲を確認してください。

Q3. 自分でレッカー業者を呼んだ費用は後から請求できますか?

保険会社によって扱いが異なります。事前連絡がないと無料サービスの対象外となり、費用補償も受けられない場合があります。やむを得ない事情を除き、手配前に保険会社へ連絡してください。

Q4. 高速道路でも自動車保険のレッカーを利用できますか?

多くの保険会社が高速道路でのレッカーに対応しています。ただし、先に車外の安全な場所へ避難し、事故は110番、故障は非常電話や#9910などへ通報してください。その後、保険会社のロードサービス窓口へ連絡します。

Q5. ロードサービスを使うと翌年の等級は下がりますか?

レッカーや応急作業などのロードサービスを利用しただけで、通常は等級に影響しません。ただし、事故による車両保険などをあわせて請求した場合は、事故内容と補償によって等級へ影響することがあります。

Q6. 車検切れの車も自動車保険でレッカー搬送できますか?

車検切れであることだけを理由とする搬送は、対象外としている保険会社があります。車検切れ車両は公道を自走できないため、保険会社に対象可否を確認し、対象外の場合は民間の積載搬送を手配します。

Q7. 電気自動車の電欠もレッカー対象ですか?

多くの保険会社で、充電施設などまでのレッカー搬送に対応しています。現場での給電対応、搬送先、回数、充電料金の負担は会社ごとに異なります。

Q8. 雪道やぬかるみでのスタックも保険で対応できますか?

タイヤが単に空転しているだけのスタックは、対象外となる保険会社があります。JAFは雪道・ぬかるみからの救援にも対応しますが、作業内容によって追加料金が発生する場合があります。

Q9. 自動車保険とJAFは両方利用できますか?

併用できます。提携保険会社では、JAF会員向けに作業範囲や費用面の優遇が用意されている場合があります。救援要請時に、加入している保険会社とJAF会員であることの両方を伝えてください。

Q10. レッカー車に同乗して修理工場まで行けますか?

安全上の理由などから、原則として同乗できない会社があります。帰宅・移動費用の補償が利用できる場合があるため、受付時に同乗者数と移動手段も相談してください。

まとめ:緊急時は安全確保と事前連絡が重要

自動車保険のレッカーサービスは、指定・承認工場への搬送なら距離や費用の限度がない会社が増えています。一方、利用者が搬送先を指定する場合や自分で業者を手配する場合は、距離制限・金額制限・対象外条件に注意が必要です。

平常時に、加入中の保険について「指定工場と希望工場の無料範囲」「事前連絡先」「宿泊・帰宅費用」「スタック・落輪・電欠の対象可否」を確認し、連絡先をスマートフォンへ登録しておくと緊急時に判断しやすくなります。

自動車保険の対象外・上限超過時のレッカー搬送

車検切れ、契約対象外の車両、保険の無料範囲を超える搬送などで別途レッカー手配が必要な場合は、作業前に総額の見積もりをご確認ください。車種、現在地、車両状態、搬送先をお伝えいただくと、必要な車両や作業内容を確認できます。

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