寒波到来時の水道管凍結や破裂による断水の注意と予防

02/07/2023

全国で広がる強力な寒波での気温低下による水道管凍結や破裂

冬季 凍結による水道管破損 水漏れ 24時間緊急対応

2017年 年末から2018年、そして2022年 年末から2023年 年初にかけ、強力な寒波が連続して到来し、太平洋側地域を含めた全国各地の人々の暮らしに大きな影響を与えています。

低温による水道管凍結に注意しましょう

降雪地域として寒冷な冬の生活に慣れている地域でも、想定を超える降雪量や氷点下に達する低温により多くの被害が発生しています。
特に、北信越から関西 四国方面まで、水道管凍結による破裂や断水、水漏れが多発し、石川県では約6000世帯以上が長期間にわたり断水状態に陥り、福井県では1mを超える積雪のため生活物資の輸送が滞りいずれも陸上自衛隊が災害派遣されています。

水道管凍結 破裂の原因

水道管の凍結は、極端な低温で凍結深度を越えた深さまで、地中が凍ってしまう状況や凍結深度より浅い位置にある屋内引き込み用の水道管や立水栓、屋外で外気にさらされている水道管が冷却されることによって発生します。この水道管が凍結する温度は、外気温が氷点下の日が数日続く場合や、氷点下4℃が目安と言われています。

水道管内の水の凍結による膨張と耐用年数を超えた水道管の劣化

水は、0℃になると凍り、液体から個体に変わります。この際に体積が膨張するため、水道管を破裂させてしまう場合があります。
全国で10%を超える水道管が耐用年数を超えていることも凍結による水道管破裂に影響していると言われています。

冬季の水道管凍結や破裂の予防

屋外に露出した水道管の保温

屋外で外気に晒されている水道管や蛇口は、発泡スチロールや専用のグラスウール配管カバーなどの保温材を巻いて、断熱防寒することで凍結予防をすることができます。
また屋外の蛇口に関しては、凍結防止用水栓と呼ばれる製品があり、本体内が凍結する温度まで下がると弁が自動的に開いて通水を開始することで凍結を防止します。
量水器(水道メータ)も、布切れやタオル、断熱材で保温し凍結を防止します。

流水による凍結防止

蛇口から少量の水を流し続けることで、凍結を防ぐことができます。通常は糸状程度の流水でもよいのですが、外気温が-4℃よりかなり冷え込む場合は、流水の量をボールペンサイズ程の太さにしておかないと凍結する場合があります。

水抜き栓の利用

寒冷地方で水抜き栓が設置してあるお宅は、忘れずに使用して水道管内の水を排出しておきましょう。また、単身赴任や進学で北海道や東北地方のアパートやマンションに引っ越しをされた方は、大家さんや管理人さんに水抜き栓の設置の有無と使用方法の確認が必要です。
レオパレス21では、こちらのページで、凍結予防を含めた水抜きの方法が詳しく説明されています。
また、アート不動産の場合は、水抜き操作のページに、大東建託は、凍結に関するページに凍結防止手順が記載されています。

給湯器の水抜き

冬季の長期不在は、給湯器の水抜きを忘れずに

水抜きで、忘れがちなのが給湯器の配管内に残った水の水抜きです。
給湯器の水抜きを忘れ、水の凍結による配管の破損で台所の半分が水浸しになったお宅もありますので忘れずに行いましょう。
給湯器の水抜きは、機種により異なりますが、基本的には、給湯器のガス・給水の元栓を閉めてから水抜き栓を全開または、取り外して水を抜く手順になります。
下記に、給湯器メーカーの水抜き手順へのリンクを掲載してありますのでご参照ください。

水道管が凍結してしまった場合

水が出ないことの影響は、

  • 台所や洗面所が使えない。
  • トイレが使えない。
  • お風呂が使えない。
  • 洗濯ができない。

等、思った以上に日常生活に影響を与えます。
寒波での気温低下による蛇口水栓の凍結冬季の氷点下の朝で、水が出ない場合は、まずは水道管の凍結を疑うことになります。
まず行うことは、凍結個所を特定する作業です。 家全体の水が出ないのか、台所だけでないのか、2Fだけ水がでないのか凍結が考えられる場所を確認してみましょう。確認の過程で、凍結による水道管の破裂を見つけた場合は、全体の止水栓を閉めてとりあえず止水することが優先です。その後、水道修理業者の手配になります。
破損がない場合は、凍結しているでると考えられる箇所の解凍をこころみましょう。大体は、日中の気温の上昇により自然解凍してきますが、何とか早く解凍したい場合は、注意して作業する必要があります。
凍結した水道管にいきなり熱湯をかけたりライターやガスバナーを使用して急激に加熱すると急な温度変化で水道管を破裂させたり、水栓器具が変形・破損したりする場合がありますので注意が必要です。
蛇口や露出した配管部分を布切れやタオルなどで覆って、ぬるま湯をかけたり、ドライヤーなどでゆっくりと温め解凍しましょう。

空き家の凍結対策

冬場をまたいで長期間留守にする場合や実家が無人で空き家となっている場合は、量水器(水道メータ)横の水道元栓を閉めた後に、宅内側の蛇口をすべて開栓し、給湯器も含めて水抜きをして空の状態にしておくと安心です。
能登における長期間の断水は、多くの空き家での凍結による水道管の破裂や給湯器内配管の破裂による水漏れが誰にも気づかれずに放置状態であったことが要因の一つと言われています。