フロントガラス交換の流れと乾燥時間
フロントガラス交換作業後に接着剤が乾燥するまでお待ちいただきます
車フロントガラスを車体に取り付ける場合、トラックや旧年式車両を除きダイレクトグレージング(DG)工法と呼ばれるウレタン系の接着剤による接着工法が行われています。
当サービスが対応しているフロントガラス交換対象となる車種も、そのほとんどが接着剤による接合が行われるタイプです。
図1
接着剤を使用しての作業は、交換するフロントガラスと車体の接合部分の状態管理が大切で、ほこりや手垢などの清掃が不十分な状態や乾燥が不十分な場合は、接着能力の低下につながります。
フロントガラス取り付けの安全基準は、米国連邦政府自動車安全基準FMVSS(Federal Motor Vehicle Safety Standards )項番212に規定されていますが、不用意な作業工程を重ねた場合は、経年走行による接着耐久性の低
下の為、安全基準から逸脱してしまいます。
フロントガラス交換手順
- 事前準備
お客様先での作業スペースの確認と確保を行います。
フロントガラス交換には、車の運転席助手席側のドアを全開にして作業を行うスペースが必要です。 - 作業前の車外、車内の養生作業
作業によりお客様のお車に損傷を与えたり、汚れを防ぐためにシート・カバーによりお車の養生を行います。 - フロントガラス添付物や周囲パーツの取り外し
車検ステッカーやミラーベース、カウル・ガーニッシュ、ワイパーやワイパーカバーを取りはずします。(当サービスでは、フィルムアンテナの張替えには対応していません。) - フロントガラスの取り外し
ウインドシールドリムーバー(フロントガラス交換用カッター) とピアノ線により、フロントガラス周囲のモールの切り取りと接着剤の切断を行いフロントガラスを取り外します。 - 車体側フロントガラス接合部の取り付け準備
車体側フロントガラス接合部のピアノ線で取り切れなかった接着剤をスクレーパーで取り除き平らにします。 - 接着剤との密着性を高めるためプライマーを塗布(図1参照)
フロントガラス側にダムモールを取り付けガラス用プライマーを塗布し車体側にもボディ用プライマーをそれぞれ塗布します。 - 接着剤の塗布
フロントガラスに専用接着剤を塗布します。 - 交換用フロントガラスの取り付け
交換用フロントガラスを車体の所定の位置に確実に取り付けます。
車検ステッカーやミラーベース、カウル・ガーニッシュ、ワイパーやワイパーカバーを元の位置へ取り付けます。 - 乾燥
接着面の接着剤が乾燥(硬化)するのを待ちます。
通常2~3時間程度となりますが、冬場など気温が低い場合は、半日要する場合もあります。
接着剤が乾燥(硬化)するまでお車は、お乗りになれません。
FMVSS 項番212 ウィンドシールドマウンティングについて
The head-on crash tests based on FMVSS 212/208 are performed at 30 mph (48 km/h) and conclude with the vehicle crashing into a stationary concrete barrier. Cars equipped with passenger side airbags, at a minimum, must retain 50% of the windshield periphery on each side of the vehicles longitudinal centerline. Vehicles not equipped with passenger side airbags must retain 75% of the total windshield periphery.
日本語訳
FMVSS 212/208に基づく正面衝突試験は、30mph(48km / h)で実施され、車両が固定コンクリートの障壁に衝突すると結論づけられます。
助手席側エアバッグを装備した車は、車両の前後方向中心線の両側にフロントガラスの周縁部の50%を保持する必要があります。
助手席エアバッグを装備していない車両は、フロントガラスの全周の75%を保持する必要があります。
引用:https://usa.sika.com/en/automotive/automotive-transportation-home/videos/noshortcutstosafety/nsts_5.html