車フロントガラスの透過率がカーフィルム貼った状態で70%を確保できない場合

09/28/2019

車フロントガラス安全性に関しての規定

フロントガラス(前面ガラス)の安全性に関しては、道路運送車両の保安基準第29条(窓ガラスの技術基準)で規定されており、フロントガラスにカーフィルムを貼った状態で可視光線透過率が70%以上を確保できない場合は、不正改造車(保安基準に適合しない車)の運転となり、道路運送車両法 道路運送車両の点検及び整備(不正改造等の禁止)に違反となり六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金となります。

道路運送車両の保安基準第29条(窓ガラス)窓ガラスの技術基準

自動車のフロントガラスを含む窓ガラスについては、道路運送車両の保安基準第29条(窓ガラス)において以下の通り規定されています。

更に詳細な、技術的な基準は上記保安基準の細目告示 第1節39条  第2節117条  第3節195条に詳細に規定されています。

  • 一項 自動車(最高速度25キロメートル毎時以下の自動車を除く。)の窓ガラスは、告示で定める基準に適合する安全ガラスでなければならない。
  • 二項 自動車(最高速度40キロメートル毎時未満の自動車を除く。)の前面ガラスは、損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであり、かつ、容易に貫通されないものとして、強度等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。
  • 三項 自動車(被牽けん引自動車を除く。)の前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除く。)は、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。
  • 四項 窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着され、貼り付けられ、塗装され、又は刻印されていてはならない。
    • 一 整備命令標章
       一の二 臨時検査合格標章
    • 二 検査標章
       二の二 保安基準適合標章(中央点線のところから二つ折りとしたものに限る。)
    • 三 自動車損害賠償保障法(昭和30年法律第97号)第9条の2第1項(同法第9条の4において準用する場合を含む。)又は第10条の2第1項の保険標章、共済標章又は保険・共済除外標章
    • 四 道路交通法第63条第4項の標章
    • 五 削除
    • 前各号に掲げるもののほか、運転者の視野の確保に支障がないものとして告示で定めるもの
    • 七 前各号に掲げるもののほか、国土交通大臣又は地方運輸局長が指定したもの

(出典 道路運送車両の保安基準(H29.10.10. 現在)URL http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000007.html)

道路運送車両の保安基準第29条 細目告示

第一節 第39条(窓ガラス)抜粋

  • 前面ガラス及び側面ガラスのひずみ、可視光線の透過率等に関し、保安基準第29条第3項の告示で定める基準は、協定規則第43号の技術的な要件に定める基準とする。
  • 保安基準第29条第3項の告示で定める部分は、運転者席より後方の部分とする。
  • 窓ガラスへの装着、貼り付け、塗装又は刻印に関し、保安基準第29条第4項第6号の告示で定めるものは、専ら乗用の用に供する乗車定員9人以下の自動車にあっては第1号、その他の自動車にあっては第2号から第10号までに掲げるものとする。
    • 1号 協定規則第125号の技術的な要件(同規則改訂版補足改訂版の規則5.1.3.に限る。)に定める基準に適合したもの
    • 2号 車室内に備える貼り付け式の後写鏡及び後方等確認装置
    • 3号 道路等に設置された通信設備との通信のための機器、ドライブレコーダーの前方用カメラ若しくは運転者用カメラその他の道路、交通状況若しくは運行中の運転者の状況に係る情報の入手のためのカメラ、一般乗用旅客自動車運送事業用自動車(一般乗用旅客自動車運送事業の用に供する自動車をいう。以下同じ。)に備える車内を撮影するための防犯カメラ、車両間の距離を測定するための機器、雨滴等を検知して窓ふき器を自動的に作動させるための感知器、車室内の温度若しくは湿度を検知して空調装置等を自動的に制御するための感知器又は受光量を感知して前照灯、車幅灯等を自動的に作動させるための感知器であって、次に掲げる要件に該当するもの。
    • 4号 公共の電波の受信のために前面ガラスに貼り付けられ、又は埋め込まれたアンテナであって、次に掲げる要件に該当するもの
    • 5号 窓ガラスの曇り及び窓ふき器の凍結を防止する機器(窓ガラスに埋め込まれた電熱線を含む。以下この条、第117条及び第195条において同じ。)であって、次に掲げる要件に該当するもの
    • 6号 駐留軍憲兵隊の発行する自動車の登録に関する標識
    • 7号 装着され、貼り付けられ、又は塗装された状態において、透明であるもの。この場合において、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分にあっては可視光線透過率が70%以上であることが確保できるもの
    • 8号 自動車、自動車の装置等の盗難を防止するための装置が備えられていることを表示する標識又は自動車の盗難を防止するために窓ガラスに刻印する文字及び記号であって、側面ガラスのうち、標識又は刻印の上縁の高さがその附近のガラス開口部(ウェザ・ストリップ、モール等と重なる部分及びマスキングが施されている部分を除く。
    • 9号 大型特殊自動車及び小型特殊自動車の窓ガラスに取り付けられたワイパーモータ、扉の開閉取手(ガラス削り込みを含む。)及びガラス取付用金具等であって、次に掲げる要件に該当するもの
    • 10号 法第75条の4第1項の特別な表示、再資源化の適正かつ円滑な実施のために必要となる窓ガラスの分類についての表示及びその他の窓ガラスに係る情報の表示であって、運転者の視野の確保に支障がない位置に装着され、貼り付けられ、塗装され、又は刻印されているもの

第二節 第117条(窓ガラス)抜粋

保安基準第29条第1項の「安全ガラス」は、合わせガラス、強化ガラス、部分強化ガラス、有機ガラス(ポリカーボネート材又はメタクリル材等の硬質合成樹脂材をいう。)又はガラス-プラスチック(車外面を板ガラス、合わせガラス又は強化ガラスとし、車室内にプラスチックを接着したものをいう。)とする。

第三節 第26条(窓ガラス)抜粋

平成元年4月30日以前に製作された自動車についての適合基準。

保安基準に適合しない車の運転

道路運送車両法 第四章 道路運送車両の点検及び整備 第九十九条の二(不正改造等の禁止)当該自動車が保安基準に適合しないこととなるものを行つてはならない

第八章 罰則 第百八条 六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金となります。

道路運送車両の保安基準等を改正平成29年2月9日

道路運送車両の保安基準は、国際基準の改正への対応と自動走行車両の公道実証実験のため一部改正されました。

車の窓に違法フィルム張る、業者ら2人初の逮捕 読売新聞 – 2005年3月14日

静岡県警は14日、静岡市清水梅ヶ谷、カーフィルム添付業内田一哉(49)と、同市清水小河内、自動車修理販売業荒田茂(53)の両容疑者を道路運送車両法違反(不正改造等の禁止)の疑いで逮捕した。 調べでは、2人は2003年6月から04年6月にかけ、乗用車3台の運転席と助手席側面の窓ガラスに、可視光線透過率(70%)未満の着色フィルムを張り付け、不正に改造した疑い。 03年4月施行の道路運送車両法改正で、透過率70%未満のフィルムをフロントガラス、運転席、助手席の側面に張り付けることは禁止されており、県警によると、改正後の逮捕者は全国初。読売新聞 – 2005年3月14日

 

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